P&TI
ある夕暮れ時の事。トーマスとトビーが、ファークァーの機関庫で、仕事で疲れた体を休めているところへ、小さないたずら者が後ろからこっそりと歩み寄り… 「ばあ!」 と、庫内に入って大きな声と「ピッピッピー」という汽笛の音を盛大に上げて2台を驚かせた。
グレート・ウェスタン鉄道出身のオリバーは、意地悪なディーゼル機関車たちの魔の手から逃れられた、小さなタンク機関車だ。 ダックやトーマス程の力持ちではないが、彼は昔、トードの協力を得て、いたずら貨車たちの指揮を執るスクラフィーをバラバラにして…
スティーブンは、ソドー島で最も古い、小さなテンダー式蒸気機関車だ。 いつもはウルフステッド城で観光客の案内をしているが、そうでない時はアフタヌーンティーの材料を酪農場から運ぶなどの雑用にもいそしんでいる。 ある日、彼はグリンの代わりにお城で…
黒いテンダー機関車のドナルドとダグラスはカレドニア地方出身の双子の兄弟だ。 頭は良いがプライドが高く、ちょっぴり、おっちょこちょいな一面もある。 他の双子の機関車と同じように、お互い離れて働くことが嫌いだが、必要に応じて別々の場所で働くこと…
ソドー島はもうじきクリスマス。路面も線路もはふわふわの雪で覆われ、町中では雪だるまを作ったり、サンタからのクリスマスプレゼントを心待ちにする子供たちの笑顔であふれかえっている。そんな幸せそうな気分は機関車たちも同じだった。皆、雪は嫌いだっ…
その日は、ソドー島でドキュメンタリー番組の撮影があり、マードックは少し憂鬱だった。彼は注目を浴びるのが苦手だ。彼は操車場で停車中に胸の内をサー・ハンデルとデニスに明かした。「なるべく カメラに 映りたくは ないのだが…」「同情するよ。報道人っ…
ある日、トーマスは重要な仕事を任された。レスキューセンターの近くに新しい駅を建てるための建築資材を運ぶのだ。現場には新しい線路が沢山敷かれていた。スタフォードは機関庫に使う資材を運んでいる。それを見たトーマスはとてもワクワクした。彼は駅で…
ある朝、ディーゼル機関車のボコが機関庫で目を覚ましたところへ、駅にトップハム・ハット卿がやってきた。「おうい、ボコ。ちょっと こっちへ 来てくれんか」ハット卿が呼び掛けるとボコはすぐにエンジンを動かして機関庫を飛び出した。「なんでしょうか」…
ソドー島の機関車たちは、みんないつも忙しそうに働いている。中でも蓄電池機関車のスタフォードは、特に忙しかった。普段はトーマスの支線や操車場で働いているが、彼は静かに走るのでしばしば動物を運ぶ仕事を任せられる時もあれば、炭鉱で働くこともあれ…
ある日、スタフォードが操車場で貨車の入れ替えをしていると、トップハム・ハット卿が彼を訪ねた。「スタフォード、苗木の貨車を ミスティアイランドまで 運んでくれ。それが終わったら、今度は ミスティアイランドで 材木を受け取って、トロッターさんの農…
ある冬の日、ソドー島は吹雪に見舞われた。一日中降り積もると思われたが、幸いにも、つかの間の晴天により厚く積もった雪も薄くなり、ドナルドとダグラスが懸命に除雪したおかげであっという間に線路から雪が消えた。しかし油断は禁物だ。午後から明日にか…
スタフォードは、島で唯一の蓄電池機関車だ。燃料は内蔵された電池を充電すること。電気機関車なので、石炭も水も、ディーゼルオイルも必要ない。一度の充電で最大6時間も走行することができる。とても静かに走るので、島中の農夫たちのお気に入りだった。 …
ある日、ダックが客車を牽いて自分の支線を走っていると、駅でハット卿がいることに気付いた。ちょうど停車駅だったので、彼と話をすることができた。「おはようございます、トップハム・ハット卿」「やあ ダック。待っていたよ。君に とても特別な仕事を 任…